
昨日は1日中雨降りでしたが、今日は予報通りに晴れて、「とみつか未来塾」の「収穫祭」にはうってつけの小春日和になりました。
スタッフは前々日から竈の煮炊きの準備を整えていましたが、今日は午前8時にやまかわの田んぼに用意した荷物を運び、会場設営が始まりました。

広場の北側に作った竈は火が起こされ、用意してあった薪をくべてお湯を沸かし、ご飯が炊かれ始めました。今日は大勢の人が集まるはずですから、ご飯やお餅やトン汁が人数に足りるほどの沢山の量が必要です。


上の田んぼの西側では焼き芋の煙が上がり始めていました。やまかわの田んぼの籾ガラで焼く焼き芋です。
竹細工や石ころアートの制作場所の小屋やビニールシートも敷かれました。


来賓や塾生の皆さんがくつろげる場所にテントを張りました。テントの横面には今年これまでの「とみつか未来塾」活動写真を展示しました。
そして広場の中央に、収穫を感謝して祭壇が作られました。
祭壇には今年「とみつか未来塾」で収穫できた「お米」「さつまいも」「ソバ」と、同じ畑で採れた野菜やサトウキビなどが供えられていました。
収穫祭始まりの午前10時半になりました。今日の参加者は来賓10名、塾生30家族96名、一般30名、スタッフ19名、合計155名の大勢です。

始まりに川口塾長が「お米やサツマイモやソバができるために皆さん沢山働いてくれましたが、作物は実るまでに作物自身の力で、もっと沢山の時間をかけて頑張っています。自然の力の不思議です。1本の稲に何粒の籾が付くか数えたことがありますか。約100粒ですが、もみ蒔きしてできた苗を3本ずつ田植えの時に植えました。苗は分けつして増えて、切り株を見ると30株くらいになっていました。1粒の籾が約10倍になってその1本に100粒ありますから、1粒の籾は約1000粒のお米になったということになります。今日は収穫できたことに感謝しながら、お腹いっぱい食べて下さい。それから、お世話になっている来賓の皆さんには、お会いした時にはご挨拶して、いろんなことをお聞きしてみて下さい」挨拶されました。

今日出席いただいた来賓には、椎の木谷保全の会の皆様、広沢小学校校長、地域の皆様がいらっしゃいましたが、代表で渥美西自治会会長からご挨拶を頂きました。
森光副塾長から「遊ぶ時に怪我や火傷をしないように気を付けて」と注意を受け、萩原副塾長から「正午近くまで秋の椎の木谷の自然の観察をしてから昼食、午後は遊びのコーナーで自由に遊びます」と今日1日の流れの説明を受けて、塾生たちは観察会のために椎の木谷に移動しました。

やまかわの田んぼを出る時にお餅つきが始まっていました。帰って来るころにはきっと美味しいものが沢山出来上がっていることでしょう。
観察会参加の塾生が大勢でしたから、案内して下さる椎の木谷保全の会の皆さんの指示に従い、2つのグループに分かれて案内していただきました。

来賓の広沢小の校長先生も参加して下さり、塾生と手をつないで坂道を登って行かれました。
椎の木谷の広場で保全の会の高柳さんから、小さな子にはビンゴの紙が、大きな子や大人にはシートとペンが配られました。どちらもこれから散策しながら発見した自然のいろんな事柄をチェックしたり記入したりできるようになっています。


さあ「椎の木谷探検」の始まりです。
高柳さんを先頭に広場の草原を通り抜けます。「ここに今咲いている花は何か?」という質問に「ススキ」と誰かが答えました。ススキが沢山群生しています。足元に可憐な野菊が咲いていました。


子どもも大人もビンゴやシートにチェックや記入をしています。子どもの塾生たちが紫色のアザミを見つけました。楚々とした綺麗なアザミでした。竹藪に来ると保全の会の神津さんが好い竹の子の見つけ方や好い竹藪の育て方について説明して下さいました。

竹藪は一間四方位の間隔で生える竹藪が、美味しい竹の子が生え、好い竹細工が作れる竹が育つ竹藪になれるのだそうです。竹藪の管理はとても大変と知りました。
「今年生えた竹はどれか、ヒントはスカートをはいているよ」と言う質問に、皆で今年の竹を探しました。

根元に竹の皮が残っていて青い色の竹です。竹は1年の内に親竹と同じ背まで伸びるのだそうです。そうしないと生き残れないからなのだそうです。竹がすごいスピードで伸びる訳が分かりました。
竹藪の脇の道を降りる時脇に棘がいっぱいのタラの木が生えていました。この木が春に芽吹く芽は、美味しい野草です。


坂道を下ったり登ったり下ったりして、椎の木谷の森の奥まで行きました。そこで「目を閉じて耳を澄ましたらどんな声が聞こえるだろう?」と言う質問に皆が目を閉じて耳を澄ましてみました。ピーッ、チッチなどいろんな鳥の声が聴こえました。いろんな鳥が棲んでいる処なのです。


元気なY君が「アッ、ウインナーがある」と言う方を見たら、ガマの穂が生えていました。子どもたちは校長先生とお話ししながら歩いていました。
湿った階段の道に小さなキノコが生えていると誰かが教えてくれました。


森の中で椎の実を拾ったり、幹に樹液を見つけたりしました。
椎の木谷の広場に戻ってきて、高柳さんが椎の木に付いている実を棒でたたいて落としたのを塾生たちが拾いました。


その実は中身を食べれば美味しくて、蒔けば芽が出てくる実なのだそうです。未来塾と今日の日付の付いた苗床が用意してあり、塾生たちが拾った実の中でバケツの水に入れて沈んだ実だけを植えました。
来年芽が出ると好いですね。


植えた実から芽が出たかどうかを見てみたいですね。
さて椎の木谷の広場を下って、椎の木谷保全の会の皆さんが耕作している畑や田んぼのある所に来ました。


田んぼや畑を管理している方から、「一粒のお米が1000粒以上になり、茶碗一杯のご飯には約2000粒のお米が入っている」というお話を聞きました。田んぼの水路には沢山のメダカがいるのだと、そのメダカを見せてもらいました。

畑には玉ねぎ、ネギ、レタス、白菜、アスパラなどの野菜が青々と元気に育っていました。消毒しないので虫が食べた穴があいていました。
これで椎の木谷探検は終わりです。いろんな体験や発見をしたY君のビンゴを見せてもらいました。くしゃくしゃだけど、大概の項目にチェックがありました。

やまかわの田んぼの広場に戻ってくると、お餅つきをしていました。帰ってきた塾生たちが、早速付きたての餅を丸めてきな粉餅にする手伝いをしています。お母さんたちは黒米おにぎりをにぎっています。


8月3日のカカシ作りの日に参加して受賞した家族の表彰を行いました。

塾長賞に櫛部さんご家族、ニコニコ賞に児玉さんご家族、ユニーク賞の菊池さんとびっくり賞の油井さんは欠席でしたので後ほどお渡しいたします。



美味しい食べ物が出来上がったので、いよいよお待ちかねの嬉しい昼食タイムになりました。



餅は餡餅、きな粉餅、からみ餅、ご飯は白いおにぎりと黒米おにぎり、具だくさんのトン汁、大根の漬物と葉っぱのお浸しなど、好きなだけ順番に自分のお


皿に取り分けるバイキング方式です。
参加者が大勢でしたから長い列ができました。
テントの中や暖かな太陽の下あちこちで、楽しい食事が始まりました。
満腹になった子たちは早速遊びの始まりです。


竹細工の先生の周りでは元気な男の子たちが弓矢の作り方を教えてもらっていました。
小屋の中では女の子たちが木の実のリース作りをしています。


笛を作った子たちは音出しをしていました。
弓矢が出来上がった子たちはさっそく的当てを始めていました。
横のブルーシートでは石ころアートの子たちが絵を描きはじめていました。



その横ではビニールのひもを使った籠作りが始まっていました。
小さな女の子たちが田んぼの泥でおだんご作りを始めました。


ポンッと好い音がしたの見ると紙鉄砲を打ち上げている音でした。
S君が竹とんぼを空高くに飛ばしていました。上手に飛ばせるなーと感心します。


K君が綺麗に出来上がった木の実のリースを見せてくれました。
焼き芋コーナーでは焼き上がった焼き芋を味わっている一団がいました。未来塾で採れたさつまいもは美味しいですが、更に美味しく焼けていました。


弓矢を作った男の子たちは田んぼに出て、できるだけ遠くに飛ばせたいと競争をしていました。遊びは佳境に入っていましたが、午後2時とうとう終わりの時間が来てしまいました。石ころアートの作品にニスが塗られて乾かされていました。子どもにしか描けない面白いアートです。

皆でお片づけをして最後に森光副塾長から「事故が無く楽しい収穫祭ができて好かったです。活動も終わりに近づいてきましたから、未来塾に参加した記念になりますので、感想文集に絵と作文を書いて来年1月には提出して下さい。11月30日の味噌つくりに参加の人は少し欠員がありますから、希望者は今の内なら参加できます」とご挨拶があり、今日の収穫祭は終了しました。