
毎年参加していた全国水生生物調査が2年間コロナ下で中止されていましたが、今年は調査実施することになり、とみつか未来塾も参加しました。
全国水生生物調査は環境省と国土交通省管轄のもと、全国の川や水路の生き物を一般市民に調べるてもらうことにより河川の水質状況を把握し、環境への感心を高めてもらう活動です。
今までは新川の八王子橋付近で調査していましたが、今年から未来塾が使わせていただいている駐車場近くの少し上流の場所に変更しました。講師は水生生物にお詳しい藤森先生に来ていただきました。

開始時間の10時の段階で、すでに日向の気温は33℃になっています。調査場所は大きな榎が木陰を作っています。風が気持ちよく、日陰は32℃でしたが体感はもう少し低く感じました。
川は触れただけで冷たく驚きましたが、水に入ると天然の冷蔵庫に入っているように体を冷やしてくれました。

調査前の準備をしている時には、20センチくらいの魚が何匹も泳いでいましたが、子どもたちが川に入ると何処かへ隠れてしまったようです。川岸にしっかり網をあて、川上から茂みを足でまさぐります。網の中に草に紛れて小さな生き物が入っていないか目を凝らして探します。始めのうちは網の置き方に苦戦していた子たちもすぐにコツを得て、

目をキラキラさせながら網の中を覗いていました。
最近数回降った雨の影響で水量が多く流れが速くなったため昆虫の幼虫など小さな生物は下流へ流されてしまったようでしたが、

網に入った生き物を藤森先生が種類ごとに分けてくれました。
新川のこの場所のメインとなる生き物はカワムツと言う魚です。今日は最近見ることのなかったオイカワもいました。オイカワは昔、琵琶湖のアユの稚魚を放流する際に紛れて生息するようになったようです。

カワムツとは身体の側線や上部の点の模様で区別することができるそうです。ハゼの仲間のウキゴリは頭が平べったい特徴ある形をしていました。甲殻類は、モクズガニ、テナガエビ、スジエビ、ヌマエビがいました。調査する子どもたちの周りを黒い羽根のカワトンボが飛んでいましたが

ヤゴも沢山いました。オニヤンマとコオニヤンマのヤゴ、ナガレトビケラ、ヒラタカゲロウ、ヒゲナガカワトビケラ、カワニナ、ミミズの15種類の生き物が見つかりました。八王子橋周辺だと石にはりついた生物がいますが、今日は石に付いた虫はいませんでした。秋から冬にかけてが多く観察でき、この新川だと本来は50種類近くの水生生物がいるのではないかとのことでした。
全国水生生物調査のサイトから、川のきれいさの指標となる生き物や全国の調査場所など見ることができます。水生生物や川の環境について、興味のある子は調べてみてくださいね。
追加です。
国土交通省ホームページから「水生生物による水質判定」について記述されている
調査テキストを見ることができます。(PDF)
https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/suisituhantei/text.pdf
また「水生生物による水質判定」の下敷き用の絵をダウンロードできます。
表面
https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/suisituhantei/sitajiki_omote.pdf
裏面
https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/suisituhantei/sitajiki_ura.pdf