今年はコロナに振り回されましたが、気づけば師走になっていました。来年は穏やかな年となるよう願いを込めてしめ飾りを作ります。

今年もスタッフの川口さんの指導のもと、未来塾を創設した和久田さんから教わった玉飾りを作ります。10月に脱穀した藁の緑色できれいなものをしめ飾り用に保管してありました。スタッフがあらかじめ根元の袴を除き、きれいな藁を選んで15本ずつ束にしておきました。

15本ずつに束ねられたものを6束使いますが、まずは3束で輪飾りを作ります。スガイは右綯いでねじりますが、しめ飾りは神様への特別なものなので神聖とされる左綯いでねじります。輪飾りが出来たら、残りの3束で前垂れを作ります。前垂れの藁で三つ編みをして束ねるのですが、毎年、お父さんたちが苦戦してしまいます。

年に1回の活動ですが、毎年作っているお父さんお母さんは、手順を覚えていてスムーズに作ることが出来ていました。初めて作った方たちも、悩みながらも最後まで仕上げることができました。最後に紅白の紙垂と裏白、万両を飾って出来上がりです。

しめ飾りは地方によって形が違いますが、今日作った玉飾りは玄関に飾って年神様を迎えるものです。最近おしゃれな飾りの付いた輪飾りを見かけますが、簡略したものなので玄関飾りには向かないようです。自分たちで育てた稲藁を使った未来塾のしめ飾りなら、形が崩れていても新年を迎えるのにふさわしく年神様を迎えることが出来ます。

紙垂は神聖な場所の印で、ウラジロは葉の裏が白いので清廉潔白を表し、対になった2枚の葉の間から新芽が出てくるので子孫繁栄も意味しています。ウラジロの葉はすぐに乾燥してしまうので、今日持ち帰ったものを使う方は葉全体を水で濡らしてビニール袋へ入れて玄関に飾るまで保管しておいても良いかもしれません。

ただ、玄関に飾ると翌日には乾いてしまいます。年末になるとスーパーでもウラジロや橙の実を購入することができます。代々栄えるように橙、清らかなものを意味する水引、末広がりの扇など各ご家庭で飾りを加えて完成させてください。尚、お正月飾りの準備は大晦日だと一夜飾りとなるので避けましょう。29日も二十の苦を想像するので避けられています。28日は八が末広がりを連想されるので好まれています。しめ飾りや各々飾りの云われをお子さんへ教えてあげながら飾ってくださいね。
皆さん、良いお年をお迎えください。