大型の台風17号が近づいているようですが、まだ薄曇りの静かな秋日和でした。来週の稲刈りを控えて今日は、刈った稲を干すハズ作りの日です。
9時半すぎてやまかわの田んぼへ行くと広場には、ハズの材料の太い竹が寸法に切って並べられ、早く来た塾生とスタッフたちが端からハズを作り始めていました。
早く来たY君が、広場の隅のかまど跡に生えていた小さなスイカ(夏まつりのスイカ割りの時に落ちた種から生えた)を見ていましたが、頼まれるとすぐにスガイ作り用の藁を運んでくれました。
塾生の皆さんが作って下さったカカシさん達が見守
る中で、稲は美しい黄金色に実り、畔に咲いた彼岸花とマッチして綺麗です。
10時ごろには次々塾生が集まって来て、今日の参加塾生は12家族33名の大勢になりました。
川口塾長が始まりのご挨拶をして、ハズの組み立て
の手順を話しました。稲を干す竹を支える3本の脚をまっすぐに並べぶように揃えて立て、稲を掛ける竹を丈夫な紐で結わえつけます。ひもは廃物利用の畳のヘリを使いますので、お母さんたちがひも同士を結ん
で長い紐を作っていました。
お百姓の大先輩の宍戸さんが、横に渡す竹をしっかりと結ぶひもの結び方を若いお父さんに教えていました。
米寿を過ぎた宍戸さんからは、私たちはいつも農業
や生活の知恵を教えて頂いています。
ハズの脚になる太い竹を切る人、3本の脚を結わえる人、足になる竹を立てる人、横に皆で長い竹を3段渡して結わえ付けます。大勢の手伝いがあったので、予定の6列のハズ作りはどんどんはかどって、午前
中にはできあがってしまいました。
子どもやお母さんたちで手の余った人たちは木陰でスガイ作りを始めました。スガイは刈った稲を束ねる簡単な縄です。スガイで束ねた稲をハズに掛けて干します。「とみつか未来塾」の稲刈りに、毎年このスガイ
は2000本は必要ですが、あと650本は足りないので、今日少しでも作りたいと思っていました。
もう何年も塾生をしている6年生のYさんは手慣れた手つきでスガイを綯い始めました。さすがです。今日初めてスガイ作りする2年生のS君にスガイの綯い方
を教えると、始めはぎこちなかったですが、じきに理解して熱心に綯い始めました。木陰のござに座って皆で賑やかにスガイ作りをしました。
昼食時間になったので、お弁当を食べてお昼休みをしました。
スガイ作りを覚えて面白くなったS君は、昼食が済むとさっそくスガイ作りを始めました。皆もスガイ作りを始め、スガイがどんどん出来上がっていきます。妹のKちゃんは皆が作ったスガイを10本ずつ数えて集めるお手伝いをしていました。
一方別の子どもたちは草刈してそのままになっていた草を集めて、草置き場に運ぶ草の片づけをしていました。
子どもも大人も1時間熱心に仕事をした後、気分転換に椎の木谷の自然の中を散歩しました。椎の木谷
保全の会の広場に上がって、ヒガンバナの咲く草原を通り、谷を下って上った処にも彼岸花が咲いていました。そこは青葉台の台地で、「とみつか未来塾」のソバ畑に近かったので、ついでにソバの花を見に行きました。
ソバの成長はよくありませんでしたが、白いソバの花盛りでした。ソバの種まきに参加した塾生は、蒔いた種が今花を咲かせている様子を見ることができました。
椎の木谷の田んぼに戻ってきて、またせっせとスガイ作りの続きをしました。2時半、700本のスガxイが出来上がりました。稲刈りに必要な2000本
以上のスガイが出来上がって大助かりです。
子どもたちが草を片づけてくれたので、広場も綺麗になりました。これも大助かりでした。
これで来週10月6日の稲刈りの準備はできました。沢山のお米が収穫できると好いですね。
草置き場の横にキノコが群生していました。見たこともない大きなキノコです。何のキノコでしょう。ほのかにキノコの匂いがしました。
虫探しの大好きなY君が今日集めた虫かごいっぱいの虫を見せてくれました。
大人も子どもも皆一生懸命仕事して、秋の自然を楽しんだ1日でした。